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ハン・ガン 『菜食主義者』

『菜食主義者』 新しい韓国の文学 1
作者 ハン・ガン
訳者 きむふな
出版社 cuon
出版年 2011



読書会に向けて『菜食主義者』を読み直しました。

平凡に生きているかのように見えた一人の女性が、ある日を境に一切の肉食を拒否し、やや狂気がかった菜食主義者に。
肉食の拒絶は、家庭や社会に潜む暴力や干渉への抵抗なのか。
植物を志向していく主人公の周りで、突然の彼女の変化に戸惑い怒り本性をむき出しにしていく家族たち。
読んでいるときの胸をつかまれるようなつらさは言葉にならないけれど、力のある作品でなにかに吸い込まれるように読みました。

きむ・ふな先生の後書きの中のことばにもどきり。

恐ろしくも魅力のある小説です。

原作
〈채식주의자〉
作者 한강(1970~)
出版社 창비
出版年 2007

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  1. 2016/05/16(月) 21:31:36|
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パク・ソンウォン『都市は何によってできているのか』新しい韓国の文学05



新しい韓国の文学05
『都市は何によってできているのか』

クオンさんの本です。

何とも言えない余韻が残る短編集でした。
都市の片隅の奇妙な出来事。
お互いの人生に一瞬だけ関わり合う孤独なひとたち。
ひきこまれてあっという間に読み終わりました。
短編がそれぞれべつべつのようで、細い線でつながっていくところがよかったです。

この一冊で、韓国文学を読もうという気になりました。

このシリーズ、少しサイズは違うのですが、紙の感じや重さ、翻訳本らしい空気が、新潮クレスト・ブックスを思い出します。クレスト・ブックスにはまっていた時期が懐かしいです。
好きだったのは、『その名にちなんで』『世界の果てのビートルズ』などなど。


それと、すごく細かいことですが、この本の中で、韓国語の翻訳っぽいなーと思ったところが個人的には3ヶ所。

①「変わったことはなかったでしょう?」というお隣さんの挨拶
별일이 없으시죠? という感じ?

②「二度と再び」というくりかえし。
「두번 다시」の訳?

③「すでに流通期限がすぎたはずだぞ。」
「流通期限」は韓国語の直訳かしら

そんな発見も楽しんだ読書でした。

  1. 2014/08/20(水) 22:55:28|
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童話作家チョン・チェボン氏の代表作 〈오세암〉

写真 (1)

童話作家チョン・チェボン(정채봉)氏の代表作〈오세암/オセアム〉を読みました。

わたしが日本語を教えている韓国の方がおすすめしてくださった一冊です。その方とは、もう二年近くオンラインでの「Book Talk」(読書を軸にしたレッスン)を続けています。同じ本をお互いに読み進め、週に二回オンラインで本の内容や感想について日本語で話し合うというものです。これまでに『窓際のトットちゃん』、『父の詫び状』、『あのころ』、『西の魔女が死んだ』などを読んできました。通常の日本語のレッスンとはずいぶん違うものですが、長く続けるうちに「読書仲間」のような関係になってきて、毎回話が白熱しています。

その方にすすめていただいて読んだのが、リュ・シファのインド旅行記 〈하늘 호수로 떠난 여행/류시화〉、そして今回の〈오세암/オセアム〉です。

「오세암(五歳庵)」はソラク山に実際にある洞窟寺院の名前で、そこで五歳の少年が仏様になったという伝説があるそうです。このお話は、その伝説をチョン・チェボン氏が童話に書きあげたもので、韓国ではアニメ映画にもなっています。親のいない姉思いの幼い少年が、最後にはひとり死んでしまう少し悲しいお話です。

この本には〈오세암/オセアム〉の他にも、13の短いお話が収録されています。どれも、野の雑草、人形、貝、種、水、洗剤の泡など、誰にも見向きもされないような小さな小さな命を主人公にした優しいお話ばかりです。温かい童話の世界に、日常の忙しさを忘れることができてとてもよかったです。


読み終わった本は「韓国語多読の会」の蔵書に加えて、先々は貸し出しできる体制を整えたいと思っています。読んでみたいという方はご連絡ください。

  1. 2014/04/06(日) 15:12:56|
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『달에게 들려주고 싶은 이야기』 신경숙(2013)

〈달에게 들려주고 싶은 이야기〉
作者 신경숙(シン・ギョンスク)
出版社  문학동네
出版年 2013

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『엄마를 부탁해(母をお願い)』で有名な韓国の人気女性作家、신경숙(シン・ギョンスク)さんの短編小説です。

27の短いお話が集められています。

それぞれのお話の主人公は、平凡な日常を生きるごく普通の人たち。
その人たちの生活のひと場面や、ごくごく小さな出来事が、誰かに語りかけるようにていねいに描かれています。

なんということはないお話なのですが、くすっと笑ってしまったり、切なくなったり、心がほんのり温まったりするとてもいい短編集でした。

  1. 2013/11/06(水) 11:26:46|
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『바람의 화원 (風の絵師)』 이정명(2007)

〈바람의 화원〉
作者 이정명(イ・ジョンミョン)
出版社  밀리언하우스
出版年 2007

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日本でもヒットした「風の絵師」というドラマの原作です。
ドラマを見てから読んだので、すんなり読み進めることができました。

김홍도(キム ホンド)、신윤복(シン ユンボク)という、朝鮮時代の二人の画家をめぐってくり広げられるフィクションのお話です。(画家は二人とも実在の人物です。)

実話ではないのですが、読み終わる頃には二人の画家にすっかり魅了されて、本物の絵を見に行ってみたくてたまらなくなる、そんな小説でした。

作者の이정명(イ・ジョンミョン)さんは、『뿌리 깊은 나무(根の深い木)』を書いた作家さんです。

日本語訳も出ています。

『風の絵師1 宮廷絵師への道』



  1. 2013/03/03(日) 00:28:30|
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『엄마를 부탁해』 신경숙(2008)

〈엄마를 부탁해〉
作者 신경숙(シン・ギョンスク)
出版社  창비
出版年 2008

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韓国を代表する女性作家、신경숙(申京淑 シン・ギョンスク)の大変有名な小説です。

ソウルの地下鉄でお父さんとはぐれたまま、行方不明になってしまったオンマ(お母さん)。
なぜ迎えにも行かなかったのか、なぜ母の変化に気づかなかったのか、なぜもっと母を大切にしなかったのか。自分を責め、ときには家族を責めながら、「母の不在」に向き合っていく夫と子どもたちの心情がそれぞれの視線から描かれていきます。家族のために自分を犠牲にしてきた「オンマ」の人生に、失踪を通して、家族がはじめて目を向けていくという少し切ない小説です。

日本語訳は『母をお願い』というタイトルで集英社文庫から出版されています。



  1. 2013/03/03(日) 00:25:45|
  2. 小説
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『뿌리 깊은 나무』 이정명(2006)

〈뿌리 깊은 나무〉
作者 이정명(イ・ジョンミョン)
出版社  밀리언하우스
出版年 2006

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日本でも放映された「根の深い木」というドラマの原作です。

新しい時代を切り開こうと、近代技術を積極的に取り入れ、多くの犠牲をはらいながらも漢字から表音文字(ハングル)への大転換をはかった世宗大王の時代(1400年代)のストーリー。まさに「そのとき歴史が動いた」という感じで、おもしろかったです。

日本では『景福宮の秘密コード---ハングルに秘められた世宗大王の誓い』というタイトルで翻訳版が出版されています。



わたしにとっては、はじめて歴史物の長編小説にチャレンジした思い出の本です。

  1. 2013/03/03(日) 00:24:45|
  2. 小説
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