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単語帳じゃなくて絵本を読もう

二日間、国立国語研究所で日本語教育関連の研究発表を聞いてきました。
多読にも少し関わる内容でした。

大きなテーマは「語彙」で、語彙習得のための多読の話や、コーパスを使った分野別語彙リスト作成の話などがありました。

ことばに興味があって、コンピューター好きでもあるので、形態素解析の話やコーパスを使った研究の話はどれもおもしろいものばかりでした。

でも、二日間でいちばん印象的だったのは、石黒圭先生(自分の指導教官)の、「文章の内容理解を支えるのは語彙理解だけれど、単語帳的な語彙力だけでは文章は読めないだろう」というお話。それを豊富な用例で示していて、「ことばの世界っておもしろいな」と心底そう思わせてくれる講演でした。

というのも、ことばというのは多義的で、いろいろな解釈ができたり、含意があったり、文化的なことがわかっていないと意味をなさなかったり、そういう複雑なものだから。だから、単語帳のように、ことばを母語の対訳ひとつと一対一対応で考えているだけでは読めなくなってしまう。教科書の例文なら読めるかもしれないけど。

その話が自分の中で「すとん」ときて、「やっぱり絵本の多読はいいな」と思いました。
絵本は、そういう「ことばの本質」にいっぱい出会えるものだから。

「韓国語多読の会」で読んでいる絵本も、一冊ごとにひとつの世界があって、こっちの世界ではこういう意味だったことばが、あっちの世界では違う意味で登場したりします。文化の理解が必要なことばもたくさんあります。

だから、絵本の多読で身につく語彙力は、単語帳的な語彙力ではなくて、もっとことばの本来のありかたに近い、境界線がぼんやりとした、文化的な色のある、多義的なものになるのでは。そういう幅をもった語彙力が、先々いろんな作品を読む力につながっていって、さらにその先で表現力の豊かさのもとになるのだと思います。

というわけで、やっぱり単語帳にとりくむよりは、絵本を読むのがいいと思います。

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  1. 2015/02/23(月) 00:39:43|
  2. 韓国語多読
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