絵本のなかの 「かたこと」 「がたごと」 「がたんごとん」

今、修士の研究で、日本の絵本の文章を細かく見ていく作業をしています。
ただ読むのではなくて、どんなことばが使われているのか、ひらがななのかカタカタなのか、何語ぐらいでひとつのお話が構成されているのか、じっくり見ていると、おもしろい発見がいろいろあります。

昨日おもしろいと思ったのが、『三びきのやぎのがらがらどん』という絵本のことば。
この絵本は、1965年に英語から日本語に翻訳された、絵本の中では古典ともいえる作品です。



三匹のやぎが橋を渡って、山に草を食べにいくのですが、それを 「やまへ ふとりに いく」と表現しているところがまずおもしろいところ。

やぎたちは三匹とも「がらがらどん」というなまえで、絵本のなかでは、「いちばん ちいさいやぎの がらがらどん」、「二ばんめやぎの がらがらどん」、「おおきいやぎの がらがらどん」と呼ばれています。

はじめに、いちばん小さいやぎのがらがらどんが橋をわたると、「かた こと かた こと」と橋がなります。
そして、橋の下にいるおそろしいトロルに向かって、「ぼくですよ。いちばん ちびやぎの がらがらどんです。やまへ ふとりに いくところです」と名乗ります。

次に、二ばんめやぎのがらがらどんが橋をわたると、「がた ごと がた ごと」と橋がなります。
名乗り方は、 「ぼくは 二ばんめやぎの がらがらどん。やまへ ふとりに いくところだ」。

最後におおきいやぎのがらがらどんが橋をわたると、「がたん ごとん がたん ごとん」と橋がなります。
セリフは、「おれだ!おおきいやぎの がらがらどんだ!」。


日本語で読むと、絵がなかったとしても、やぎの大きさの違いやキャラクター(強さ)がありありと目に浮かんできます。擬音語が大きさや重さの違いを伝えてくれるだけでなく、「ぼく」と「おれ」、「です」と「だ」の使い分けで、しっかり三匹の差が書き込まれています。

これを他の言語ではどう表現しているのかが気になります。

英語版"Three Billy Goats Gruff" をネットで検索してみると、橋を渡る音は「Trip, trap, trip, trap! 」で三匹とも同じですが、繰り返しが長くなっていきます。
名乗ることばは、こんなふうにかき分けられています。
"Oh, it is only I, the tiniest Billy Goat Gruff."
"Oh, it's the second Billy Goat Gruff."
"It's I! The big Billy Goat Gruff."

こうなると、韓国語版も読んでみたくなります。
探してみたら、韓国語のタイトルは、『우락부락 염소 삼형제』と、『용감무쌍 염소 삼형제』どちらもあるようです。

gara.jpg

一人称と擬音語のところをチェックしてみたくて、うずうず。
でも手元にないので、ひとまず研究の続きに戻ります。
今日も絵本のことばに楽しく取り組みたいと思います。
みなさま 오늘도 좋은 하루 되세요^^

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